スナップル(Snapple、1972年発売)は米国で非常にポピュラーな清涼飲料水です。
赤い缶が目印のコカコーラ(Coca-cola、1886年発売)も世界的なブランドです。
顧客を拡大するという点で、2つの著名ブランドはちがうアプローチをとっています。
スナップルは、定期的に新しいフレーバーを発売しています。
米国のあるマーケターはその理由を、
「スナップルは、素材がシンプル。だから(顧客に飽きられないために)定期的に新しいフレーバーが必要」と述べています。
一方でコカコーラはほぼ単一の味、単一商品で100年を超える歴史を積み上げてきました。
その理由は、もともとコーラのフレーバーが多数の異なる素材の組み合わせでできていて、味が複雑なため、同じ味でも飽きることがないのだとしています。
ではコーラは、顧客を拡大するため、どんな手法をとってきたか?
主に2つあると考えられます。
1つは文化的な要素と組み合わせて世界に紹介されたこと。
コカコーラは一時期、アメリカ文化の象徴でした。アメリカ文化が世界に広まると一緒に、世界各国で愛飲されていきました。
2つ目は、飲用シーンを拡大することです。
クリスマス時期のマーケティングは有名ですが、コーラを飲むことと爽快感を重ね合わせるCMは、多くの場所でコーラを飲むことを連想させます。
このような拡大方法をコーラが採用できるのは、「多数の原材料でフレーバーが複雑かつユニーク」だからです。
SnappleとCoca-colaの顧客拡大法は、極めてシンプルですが違いがきわだちます。
その意味で、みなさんの顧客拡大の一つのヒントになるかもしれません。